弊社研究公募に参加された先生が優秀賞を受賞しました!

2024年1月10日

第14回日本炎症性腸疾患学会学術集会において、弊社研究公募を通じてDeSCデータベースを用いてご研究された、東北大学病院 諸井先生を筆頭演者とする学会発表が「優秀賞」を受賞しました!
大変おめでとうございます。
 

【東北大学病院 諸井先生コメント】
本邦で潰瘍性大腸炎に対しプログラフが2009年から、レミケードが2010年から使用可能となり10年以上経過しています。その間にも様々な分子標的薬が使用可能となり、日常診療で広く使用されており、分子標的薬の時代であるといえるかと思います。

そのような時代における潰瘍性大腸炎の長期予後、また分子標的薬の使用実態などはいまだ不明な点が多い状況です。それらを明らかにするためには、単施設研究はもとより、多施設研究でも症例数を集めるのは容易ではなく、全国規模でのレジストリが必要となりますが、非常に大掛かりなものとなります。リアルワールドデータとしてのレセプトデータベース研究は、こういたテーマに対するアプローチとして最適な方法の1つであると考えられます。

DeSCヘルスケア社が有するデータは、健康保険組合(健保)・国民健康保険(国保)・後期高齢者医療制度のデータが含まれており、症例数が多いのが特徴であると思います。
そのデータを用い、潰瘍性大腸炎新規発症と推定される症例を抽出し、発症5年後の累積非手術率、ステロイド非使用率、分子標的薬非使用率を算出しました。また、潰瘍性大腸炎に使用する各薬剤の処方率の経時的推移を評価することで実臨床での使用状況を評価することができました。
分子標的薬の使用率は経時的に増加しており、潰瘍性大腸炎の重症例が増加していることが示唆されました。また、手術率に関しては本邦の過去の報告よりも低い数値であり、分子標的薬の使用で外科手術が回避できている可能性が示唆されました。
本研究で明らかとなった項目は日常診療に役立つことが期待されます。

上記の通り、DeSCデータベースは非常に多数例のデータを有しており、また外来データも含有していることから、慢性疾患である炎症性腸疾患の解析に適していると考えます。今後もデータのアップデートを通じて、さらに信頼性の高いデータベースになることが期待されます。今回、DeSCヘルスケア社の研究公募に応募し、そのデータベースを使用させていただき、非常に有意義な経験であったと思います。ありがとうございました。

 

今回のご研究について、下記に概要を掲載しております。
https://desc-hc.co.jp/archives/publication/0093

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