レセプトビッグデータを用いた食習慣による2型糖尿病発症リスクの解明
2022年5月14日
■ 学会名
第65回日本糖尿病学会年次学術集会
■ 発表日
2022/05/14
■ 筆頭演者
中島拓紀
奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
■ 共同演者
西岡祐一¹,²、新居田泰大¹,²、玉城由子¹、小泉実幸¹、紙谷史夏¹、毛利貴子¹、桒田博仁¹、榑松由佳子¹、岡田定規¹、久保慎一郎²、明神大也²、野田龍也²、今村知明²、高橋裕¹
1)奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
2)奈良県立医科大学 公衆衛生学講座
■ 発表形態
口頭
■ 要旨
2型糖尿病の朝食・間食・夜食の有無による食習慣の組合せにおける発症リスクへの影響は明らかではない。今回、大規模レセプトデータであるDeSCデータベースにて、糖尿病未発症で健康診断を1年±2ヵ月間で2回受診した登録者を抽出した。
食習慣(朝食・間食・夜食の有無)について2型糖尿病発症をアウトカムとして、ロジスティク回帰分析で年齢、性別、HbA1c等で調節して解析した。
糖尿病発症オッズ比は朝食無が有と比べて1.2(95%信頼区間(CI) 1.0-1.4)であった。間食と夜食の有無は有意ではなかった。
朝食無は層別解析ではBMI 22以上で1.2(95%CI 1.1-1.4)、男性で1.3(95%CI 1.1-1.5)と有意差を認めた。食習慣の組合せは「朝食無+間食無+夜食有」が「朝食有+間食無+夜食無」に比べて1.3(95%CI 1.1-1.7)と有意差を認めた。
朝食無による糖尿病発症のリスクは男性、BMI 22以上で高く、食習慣別では朝食無+間食無+夜食有の食習慣のリスクが高く、注意を要する。