レセプトビッグデータを用いた原発性アルドステロン症における骨折リスクの解明
2022年6月2日
■ 学会名
第95回日本内分泌学会年次学術集会
■ 発表日
2022/06/02
■ 筆頭演者
中島拓紀
奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
■ 共同演者
西岡祐一¹,²、新居田泰大¹,²、玉城由子¹、小泉実幸¹、紙谷史夏¹、毛利貴子¹、桒田博仁¹、榑松由佳子¹、岡田定規¹、久保慎一郎²、明神大也²、野田龍也²、今村知明²、高橋裕¹
1)奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
2)奈良県立医科大学 公衆衛生学講座
■ 発表形態
口頭
■ 要旨
【背景・目的】原発性アルドステロン症(PA)が骨粗鬆症のリスクであることは示唆されているが、どの部位の脆弱性骨折に影響するかはまだ明らかではない。今回、選択バイアスの少ない344万人のDeScデータベースを使用して、PAの骨粗鬆症リスクと部位別の脆弱骨折のリスクを評価した。
【方法】DeSCデータベースにて2014年4月~2021年3月に保険資格を有し、期間内にPAの病名がついた群をPA群、それ以外を非PA群として、骨粗鬆症及び部位別の脆弱性骨折(胸腰椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位部骨折)をアウトカムにCOX比例ハザードを用いて比較した。
【結果】PA群は非PA群と比較して骨粗鬆症のハザード比が1.2 (95%信頼区間(CI) 1.0-1.4)と有意に上昇し、部位別の脆弱性骨折では大腿骨近位部骨折のみが 1.9 (95%CI 1.3-3.0)と有意に上昇した。
【結語】PAにおいて大腿骨近位部骨折のリスクの上昇を認めた。