レセプトビッグデータを用いた妊娠後骨粗鬆症の実態の解明

2022年6月2日

■ 学会名
第95回日本内分泌学会学術総会

■ 発表日
2022/06/02

■ 筆頭演者
小泉 実幸
奈良県立医科大学 糖尿病内分泌内科学講座

■ 共同演者
西岡祐一¹,²、新居田泰大¹,²、津川峻輔¹、玉城由子¹、紙谷史夏¹、中島拓紀¹、毛利貴子¹、桒田博仁¹、
榑松由佳子¹、岡田定規¹、久保慎一郎²、明神大也²、野田龍也²、今村知明²、高橋裕¹
1)奈良県立医科大学 糖尿病・内分泌内科学講座 
2)奈良県立医科大学 公衆衛生学講座

■ 発表形態
口頭

■ 要旨
女性における骨粗鬆症は閉経後に増加するが、若年女性における骨粗鬆症については二次性を除いて不明な点が多い。妊娠に関連して脆弱性骨折をきたす妊娠後骨粗鬆症という病態が報告されているが、疫学データは不明でガイドラインは存在しない。
レセプトビッグデータを用いて、妊娠後骨粗鬆症による脆弱性骨折が20代で有意に多いこと、妊娠中にはなく、産後6ヶ月間に多いこと、腰椎だけではなく大腿骨近位部骨折も増加する可能性が示された。妊娠後期はエストロゲンによる保護効果があるかもしれない。非妊娠群の脆弱性骨折は4-44歳の次に15-19歳で多く、やせなどの影響の可能性が考えられた。妊娠後骨粗鬆症による糖尿病の影響は少ないと考えられた。
対象患者数が十分でない為に検出できなかった可能性は否定できないが、糖尿病罹病期間が短期間である可能性が高く、影響が少なかったのかもしれない。