レセプトデータを用いたバセドウ病と甲状腺眼症の疫学

2022年10月8日

■ 学会名
第81回日本公衆衛生学会総会

■ 発表日
2022/10/8

■ 筆頭演者
新居田泰大
奈良県立医科大学 公衆衛生学講座

■ 共同演者
西岡祐一、森田えみり、竹下沙希、久保慎一郎、明神大也、野田龍也、今村知明
奈良県立医科大学 公衆衛生学講座

■ 発表形態
口頭

■ 要旨
バセドウ病の疫学はよく知られている一方で甲状腺眼症の疫学を示した研究は世界的にもほとんどない。本研究の目的はレセプトデータを用いて、日本におけるバセドウ病と甲状腺眼症の疫学を明らかにすることである。

既報の通りバセドウ病と甲状腺眼症の罹患率はともに女性の方が高かった。一方先行研究では甲状腺眼症罹患者の8割以上はバセドウ病を有していたのに対し、本研究では甲状腺眼症罹患者のバセドウ病併存の割合は男性61.5%、女性65.8%とやや低かった。また、男性ではバセドウ病と甲状腺眼症のピークがともに40歳代で一致しているのに対し、女性ではバセドウ病のピークが30歳代、甲状腺眼症のピークが50歳代であることが明らかになった。