レセプトと質問紙調査を併用した「片頭痛」バリデーション研究
2022年11月13日
■ 学会名
第5回日本臨床疫学会年次学術大会
■ 発表日
2022/11/13
■ 筆頭演者
山戸健太郎
大塚製薬株式会社 メディカル・アフェアーズ部
■ 共同演者
佐野博美¹、中山健夫²、平田幸一³
1) 大塚製薬株式会社 メディカル・アフェアーズ部
2) 京都大学
3) 獨協医科大学
■ 発表形態
ポスター
■ 要旨
DeSC社が提供する健康保険組合データベースと同社のkencomアプリを介した加入者への質問紙調査を実施した。片頭痛の国際分類ICHD-3と2つのスクリーナーに基づく質問項目への回答から真の片頭痛を定義し、レセプト病名と片頭痛治療薬の組み合わせによる定義モデル毎の感度、特異度、PPV(陽性的中率)を分析した。
その結果、感度はID-Migraineと片頭痛または緊張型頭痛の診断名が1回以上ある組み合わせが最も高く(14%)、特異度は99%前後であった。PPVはThe 4-item-simple migraine screenerと片頭痛のレセプトが2回以上あり、かつ診断と同月に片頭痛予防薬またはトリプタン処方がある組み合わせが最も高く42%であった。感度の低さは未受診の片頭痛患者が多いことが要因として考えられ、PPVの低さは日本の片頭痛有病割合(8%)を考慮して解釈する必要がある。