診療報酬制度改定が処方状況に与えた影響の大規模レセプトデータによる検証

2023年3月3日

■ 学会名
第93回日本衛生学会学術総会

■ 発表日
2023/03/03

■ 筆頭演者
谷原真一
久留米大学医学部公衆衛生学講座

■ 共同演者
藤本健一、阪田幸則
久留米大学医学部公衆衛生学講座

■ 発表形態
ポスター

■ 要旨
2018年度診療報酬改定において、7種類以上の投薬が処方されている場合の処方料・処方箋料が減算されたこと等の影響を検証した。

DeSCヘルスケア株式会社よりデータ利用許可を得た複数の健康保険組合(被保険者・被扶養者合計約55万人)の診療報酬明細書データを匿名加工したデータベースを用い、2015年4月から2020年11月の間に、少なくとも1剤以上の睡眠薬と鎮静薬(ATCコード:N05C)が処方された患者を解析対象とした。
処方箋料(F400)の算定回数について、7種類以上の内服薬またはベンゾジアゼピン系抗不安薬を1年以上連続して処方した場合(以後、7種処方)を抽出し、7種処方の算定回数を2017年4月、2018年3月、2018年4月、2019年4月で算出した。

その結果、2018年3月から4月にかけて7種処方の算定回数が減少したが、2017~2019年の4月の算定回数は漸増しており、改定が7種処方に与えた影響は一時的だったと示唆された。