高年出産と若年2型糖尿病発症との関連
2023年11月1日
■ 学会名
第82回日本公衆衛生学会総会
■ 発表日
2023/11/01
■ 筆頭演者
森田えみり
奈良県立医科大学 公衆衛生学講座
■ 共同演者
森田えみり¹、西岡祐一¹,²、竹下沙希¹,²、明神大也¹、野田龍也¹、今村知明¹、
1) 奈良県立医科大学 公衆衛生学講座
2) 奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
■ 発表形態
口頭
■ 要旨
【目的】高年出産が子どもの将来の糖尿病に与える影響について明らかにする。
【方法】2014~2021年度のレセプト「DeSC データベース」のうち、親子IDと年齢の情報を元に両親を特定できた人を対象とし、出生時の母と父の年齢がそれぞれ子の糖尿病と関連するかどうかを調べた。
【結果】対象者は189,543人であり、そのうち糖尿病患者は440人(0.23%)であった。子の糖尿病有病率比は母の年齢が1歳上がるごとに1.03倍に、父の年齢が1歳上がるごとに1.09倍になった。また、本人の年齢が1歳上がるごとに1.03倍になった。
【結論】本研究の結果から、出生時の両親の年齢が高いほど子どもの将来の糖尿病有病率が高いことが示された。卵子・精子は加齢に伴いエピジェネティックに変化することが知られており、子どもの健康に影響を与える可能性が考えられる。
