レセプトビッグデータ解析:甲状腺機能障害における家族歴のリスクの定量化
2024年6月8日
■ 学会名
第97回日本内分泌学会学術総会
■ 発表日
2024/06/08
■ 筆頭演者
森田えみり¹
1)奈良県立医科大学 公衆衛生学講座
■ 共同演者
西岡祐一¹,²,竹下沙希¹,²,勝又美穂²,玉城由子²,尾﨑邦彰²,小泉実幸²,紙谷史夏²,毛利貴子²,中島拓紀²,榑松由佳子²,岡田定規²,明神大也¹,野田龍也¹,今村知明¹,高橋裕²
1)奈良県立医科大学 公衆衛生学講座 2)奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科
■ 発表形態
口演
■ 要旨
【目的】甲状腺疾患の家族歴が発症リスクに与える影響を定量的に評価する。
【方法】過去1年間継続して保険に加入しており、甲状腺機能亢進症または低下症の既往がない人を対象とした。本人の既往は傷病名(疑いを除く)または薬剤(抗甲状腺薬及び甲状腺ホルモン製剤)の処方、家族の既往は傷病名、本人の発症は薬剤の処方で定義した。観察開始時点で家族歴がある群とない群において、年齢、性別、観察期間、家族構成を一致させ、家族歴なしに対する家族歴ありのアウトカム発生のリスク比を調べた。
【結果】家族歴なしに対する家族歴ありのリスク比は、甲状腺機能亢進症では2.6(95%信頼区間[CI]:1.4-5.0)、甲状腺機能低下症では1.4(95%CI:0.9-2.2)であった。
【考察】レセプトビッグデータを用いて、甲状腺機能亢進症および低下症の新規発症リスクに対する家族歴の影響を明らかにした。
