睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者の治療実態及び持続陽圧呼吸療法(CPAP)の継続状況:リアルワールドデータを用いた縦断研究

2024年7月18日

■ 学会名
日本睡眠学会第48回定期学術集会

■ 発表日
2024/06/30

■ 筆頭演者
中山 秀章¹
1) 東京医科大学睡眠学講座

■ 共同演者
高橋洋之¹,吉田詩織²,中島章博²,向當るり子¹,川辺洋之¹
1) 帝人ファーマ株式会社メディカルサイエンス部、2) 帝人ファーマ株式会社開発統括部

■ 発表形態
口演

■ 要旨
【目的】リアルワールドデータを用いて、SAS治療患者の患者背景及び治療実態、CPAP治療継続期間、CPAP治療中止の予測因子を調査すること。
【方法】2014年4月~2022年2月までに収集された診療報酬明細書データ及び健康診断データを用いたレトロスペクティブ縦断研究。
【結果】CPAP治療集団(n=13,007)において、1年のCPAP治療継続率は77.1%であった。45-64歳に比べて、18-44歳及び65歳以上で治療継続が悪かった。認知症、不眠症、レストレスレッグス症候群の併存患者は治療継続が悪かった。終夜睡眠ポリグラフ検査を実施した患者に比べて、簡易検査の患者は治療継続が悪かった。CPAP治療脱落後、SASの2次治療を行った患者は6.1%であった。
【結論】2次治療がほとんど実施されていなかった結果を踏まえ、治療継続に影響を与える因子を考慮した介入が必要と考えられた。