関節リウマチ患者における生物学的製剤の在宅自己注射に関する重篤感染症発症リスクの検討
2025年3月27日
■ 学会名
日本薬学会第145年会
■ 発表日
2025/03/27
■ 筆頭演者
阿久津慎吾¹
1) 明治薬科大学 薬学部 公衆衛生・疫学研究室
■ 共同演者
高畑和彦¹、酒井良子¹、赤沢学¹
1) 明治薬科大学 薬学部 公衆衛生・疫学研究室
■ 発表形態
口頭
■ 要旨
【目的】生物学的製剤(bDMARDs)を使用した関節リウマチ(RA)患者において、在宅自己注射を選択した患者と選択しなかった患者で重篤感染症発症リスクを比較した。【方法】2014年4月から2023年8月における、疾患コード及びbDMARDs処方によりRA患者と定義し、在宅自己注射を選択した患者(SI群)と選択しなかった患者(非SI群)に分類した。患者の特性を用いて傾向スコアを計算し、1対1のマッチングを行い、重篤感染症の発症率/100人年(95%信頼区間)及び発症率比(95%信頼区間)(SI群/非SI群)、発症率差/100人年(95%信頼区間)(SI群―非SI群)を算出した。【結果】合計8074人の患者(平均年齢:74歳、女性:73.0%)がマッチングされ、SI群の発症率/100人年は5.03(4.36-5.78)、非SI群では3.43(2.89-4.06)だった。発症率比は1.46(1.41-1.52)、発症率差/100人年は1.60(0.82-2.37)だった。【考察】重篤感染症の発症率が自己注射群で高い傾向にあった理由として、bDMARDsの用量や投与間隔及びメトトレキサートの用量の違いが考えられた。
