大規模レセプトデータベースを用いた注意欠如・多動症治療薬の処方実態

2025年3月28日

■ 学会名
日本薬学会第145年会

■ 発表日
2025/03/28 

■ 筆頭演者
三好拓海¹
1) 明治薬科大学 薬学部 公衆衛生・疫学研究室

■ 共同演者
鈴木龍太郎¹,²、田中潤星¹、熊澤良祐¹、酒井良子¹、赤沢学¹
1) 明治薬科大学
2) 北里大学医学部

■ 発表形態
ポスター

■ 要旨
[背景・目的]注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意、多動性、衝動性が主な症状の発達障害の1つである。現在、中枢神経刺激薬であるメチルフェニデート及びリスデキサンフェタミン、非中枢神経刺激薬であるアトモキセチン及びグアンファシンの4剤が処方可能である。本研究では、第一選択薬の処方傾向を含む、日本におけるADHD治療薬の処方実態を調査した。
[方法] DeSCヘルスケア株式会社から提供されたレセプトデータを用いた。1年間を3か月ごとに分けそれぞれにおける4剤の処方割合を算出した。新規ADHD患者に対しても同様に4剤の処方割合を算出した。
[結果] GXRの処方割合は2018年から2023年で約1.2倍になった。第一選択薬は2019年4期にMPHとGXRの処方割合が逆転し、それ以降、GXRの処方割合が最も多く、40%前後を推移していた。
[考察・結論] 第一選択薬含めGXRの処方割合の増加は、流通管理規制がなく、1日1回服用で、用量調節が簡便なためであると考えられる。