本邦における帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛の疫学
2025年5月10日
■ 学会名
第99回日本感染症学会総会・学術講演会
■ 発表日
2025/5/10
■ 筆頭演者
片山真穂¹,²
1) 自治医科大学感染症学部門
2) 東京大学大学院医学系研究科
■ 共同演者
神田直樹¹,³、畠山修司¹,³
1) 自治医科大学感染症学部門
3) 自治医科大学総合診療部門
■ 発表形態
ポスター
■ 要旨
【目的】帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛(PHN)の発生動向を明らかにする。【方法】2014-22年度のレセプト情報(保険者データベース)を用いた記述疫学研究、確定病名から3日以内に抗ウイルス薬が処方されたものを帯状疱疹と定義した。PHNは確定病名またはPHNに対する薬剤処方とした。【結果】692,502人が帯状疱疹と診断され、日本の人口構成に標準化した発生率は1000人年あたり2014年度9.32、2022年度10.23と増加傾向だった。2017年に承認されたアメナメビルは2022年度には帯状疱疹の44.6%に処方されていた。PHNは10.4%に合併した。50代と比較して、帯状疱疹の発生率は60代で1.4 倍、70歳以上で1.9 倍、PHN の発生率は60代で2.3倍、70歳以上で3.8倍であり、加齢に伴う発生率の上昇は帯状疱疹に比べ PHNでより顕著だった。【考察】中高年における帯状疱疹、PHN の疾病負荷は高く、ワクチンの普及が望まれる。
