レセプトビッグデータ解析によるCOVID-19罹患後の甲状腺疾患発症リスクの解明:インフルエンザ罹患後との比較

2025年6月5日

■ 学会名
第98回日本内分泌学会学術総会( The 98th Annual Congress of the Japan Endocrine Society)

■ 発表日
2025/06/05

■ 筆頭演者
尾崎邦彰¹
1) 奈良県立医科大学糖尿病内分泌内科学講座

■ 共同演者
西岡 祐一²、紙谷 史夏¹、中島 拓紀¹、榑松由佳子¹、明神 大也³、野田 龍也²、今村 知明²、高橋 裕¹
1) 奈良県立医科大学糖尿病内分泌内科学講座
2) 奈良県立医科大学公衆衛生学講座
3) 浜松医科大学健康社会医学講座

■ 発表形態
口演

■ 要旨
【目的・方法】レセプトビッグデータを用いて成人におけるCOVID-19罹患後甲状腺疾患の発症リスクについて後ろ向きコホート研究を行い、インフルエンザ罹患後との比較することでその特徴を明らかにする。【結果】りの甲状腺疾患発症率をコントロール群と比較したところ、バセドウ病はCOVID-19のみで1.42倍に増加していた(Relative ratio(RR), P < 0.01,インフルエンザ: RR 0.99, P = 0.98)。甲状腺機能低下症は両群(COVID-19: RR 1.70, P < 0.01,インフルエンザ: 1.58, P < 0.01)で増加していた。多変量解析では、COVID-19群においてのみ男性のRAS系阻害薬の内服が罹患後のバセドウ病のリスク増加と関連していた。