大規模レセプトデータベースを用いた国内における注意欠如・多動症治療薬の処方実態

2025年6月19日

■ 学会名
第121回日本精神神経学会学術総会

■ 発表日
2025/06/19

■ 筆頭演者
鈴木 龍太郎¹,²,³,⁴
1) 北里大学医学部精神科学
2) 北里大学大学院医療系研究科
3) 北里大学医学部地域児童精神科医療学
4) 明治薬科大学 薬学部 公衆衛生・疫学研究室

■ 共同演者
三好 拓海⁴、田中 潤星⁴、熊澤 良祐⁴、西川 大曜¹,²、村岡 寛之¹、赤沢 学⁴、稲田 健¹,³
1) 北里大学医学部精神科学
2) 北里大学大学院医療系研究科 
3) 北里大学医学部地域児童精神科医療学
4) 明治薬科大学 薬学部 公衆衛生・疫学研究室

■ 発表形態
ポスター

■ 要旨
[背景]国内における注意欠如・多動症(ADHD)治療薬の処方実態を、第一選択薬の選択動向を含めて調査した。
[方法] DeSCヘルスケア株式会社から提供されたレセプトデータを使用した。対象期間は2018年4月から2023年8月、対象患者はADHDの診断が付与された18歳未満の患者とし、ADHD治療薬4剤の処方割合を算出した。2018年4月以降に初めて処方された患者を新規ADHD患者と定義し、第一選択薬の処方選択動向を調査した。
[結果] グアンファシンの処方割合が19.3%から46.4%に増加し、第一選択薬としての処方割合も約40%に増加していた。特に女子や低年齢層(6~12歳)で処方されやすいことがわかった。
[考察] グアンファシン増加の要因として、流通管理規制の対象ではないこと、用量調節の点で簡便であること、疾患啓発により軽症例における薬物療法が増加している可能性があることが考えられる。